【きょうのワンポイント】いつもより1秒早くペダルから足をはなしてみましょう!(AT車のブレーキペダル編)

【きょうのワンポイント】

エコドライブを実践するための10のポイントを

エコドライブ研究所独自のわかりやすい視点で解説する「きょうのワンポイント」。

 

今回は

【いつもより1秒早くペダルから足をはなしてみましょう!】

の第2弾です。

 

第1弾をまだ読まれていない方はこちらから

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【きょうのワンポイント】いつもより1秒早くペダルから足をはなしてみましょう!

 

 

ペダルとは何か?

 

アクセルペダル、ブレーキペダルのどちらもです。

前回のアクセルペダルに続き、今回はオートマ車のブレーキペダル編です。

 

 

今回も、とても簡単です。

たった1秒ですから。

 

ここまで読むのに、すでに10秒以上は経っているでしょうから。

その10分の1。たったの1秒。

難しいことは何もありません。

 

それで何が変わるのか?

 

それは、燃費も運転のスムーズさも大きく変わります。

なぜなら、この1秒が運転に心のゆとりを与えてくれるからです。

 

たった1秒のことでガソリン代を節約し、よりスムーズに運転できるようになるのであれば試してみよう、という気になっていただけたのではないですか?

 

 

読み終わったらすぐにでも実践できることですので、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。

 

 

それでは、解説します。

 

 

ブレーキペダルから足をはなすとき、というのはどんなときですか?

 

 

そう、元々は踏んでいるところから“はなす”わけですから、主に止まっているときです。

 

 

想像してみてください。

ハンドルを握り、片道二車線道路の赤信号で、自分の前には3台の車が止まっています。

 

あなただったら、どんなタイミングでブレーキペダルから足をはなしますか?

 

 

 

そんなこと考えたことない?

前の車のブレーキランプが消えたら?

前の車が動き出したら?

信号が青に変わったら?

 

 

ちなみに私の運転する車は、ブレーキランプがついたまま動き出します。

どういうことなのか?

 

その話をする前に、ひとつ知っておいてほしいことがあります。

 

エコドライブの話をすると「ノロノロ運転」と言われることがあります。

ひどいときは、周りのことを考えない、周囲に迷惑をかける“エゴ”ドライブなんて言われることもあります。

 

この発進の瞬間をとらえてノロノロだとか、エゴだと評する人たちが口を揃えて言うことがあります。

それは「エコドライブをすると青信号で交差点を通過できる車の台数が減るから、交通全体から見たら全然エコじゃない。自分だけ燃費を良くしようとノロノロ発進するなんて、それはエゴだ」というものです。

 

 

しかし、これは完全に誤解です。

 

なぜなら、青信号で通過できる台数を減らすのは、加速スピードの遅さではありません。

発進のタイミングの遅れだからです。

 

例えば、カーナビをいじっていて、スマホを見ていて、助手席に乗っている人との会話に夢中になっていて、信号が青に変わる瞬間を見逃す。

これが最も良くないことです。

発進や加速のスピードが遅いことよりも、こちらの方が悪です。

 

そもそも、ノロノロ発進はエコドライブはではありません。それは、ただのノロノロ運転です。

 

エコドライブをエゴと評する人は、おそらくエコドライブ10のすすめに書かれている「ふんわりアクセルeスタート」の”ふんわり”という言葉の印象に引っ張られて、ノロノロ発進している人を見たとき、あれはエコドライブをしているのだと勘違いしているのでしょう。

 

繰り返しますが、ノロノロ発進はエコドライブではありません。

エコドライブの発進は青信号で通過する台数を増やすことのできるスムーズな発進です。

 

 

では、発進のタイミングが遅れると何が悪いのか?

 

信号待ちの間に脇見をしていて、気づいたら前の車がもう進んでしまっていて焦った。

青信号に気づくのが遅れて後ろからクラクションを鳴らされ恥ずかしい思いをした。

なんてことは誰しも1度や2度はあるんじゃないでしょうか。

 

その後どうなりましたか?

 

発進のタイミングが遅れると慌てて急発進をすることになります。

これは危険です。

さらにその瞬間、精神的に不安定になることもあり、その後の運転に悪い影響を及ぼします。

 

でも遅れたら、その分強くアクセルを踏み込めばスピードが出るからいいんじゃないの?と考える方もいるかもしれません。

 

本当にそうでしょうか?

 

その1台はいいとして、後続の車はどうですか?

慌てた急な発進のタイミングに付いていけるでしょうか?

むしろ「いつ発進するんだ?」と思っている後続のドライバーはいつも以上に警戒して発進が遅れることになるのではないでしょうか。

その心理状態で、急発進した前の車と同じスピードで発進、加速するのは無理ですよね。

それが影響し2台後ろ、3台後ろとなれば、さらに発進が遅れることになります。

 

つまり、青信号で通過する台数を考えるのであれば、発進のタイミングを遅れさせないということが一番重要になります。

 

それでは、どうすればタイミング良く発進できるのか?

 

 

その方法が

「いつもより1秒早くペダルから足をはなしてみましょう!」

です。

 

 

しかし、前の車が止まっていれば追突してしまいますよね?

ですから、停止時には前車との車間距離を広めにとるようにすることが大切になります。

 

遊園地などで行列に並ぶと「少しずつ前に詰めてください」と案内されることがありますよね。

後ろの人があまりに近づいてくると、鼻息が気になって仕方がないときがよくありますが。。。

遊園地の場合は、行列が通路をふさいで通行人の邪魔にならないようにとか、説明員の声が届きやすいようになどの理由があるわけですが、そういった「列は短く、前につめて」という、運転時以外での印象や、動物が本能的に持つ先急ぎの心理もあり、わたしたちは列に並ぶとき無意識に前につめてしまうのです。

その傾向は特に車の運転中、顕著に現れます。

 

そこを、ちょっとだけ意識して、前の車との距離を広めにとるようにしてみてください。

 

これを言うと、またツッコミが入ることがよくあります。

「車間を広くすると渋滞ができる(もしくは長くなる)と」

 

これも誤解ですので説明しておきます。

 

渋滞が長くなる仕組みは、

渋滞の先頭から出発する台数よりも、渋滞の最後尾に追いついてくる台数の方が多いことが原因です。

1台1台の車間距離が渋滞を長くするのではありません。

 

むしろ、発進前の車間距離をちょっと広めにとって、スムーズに加速することで、青信号の間に通過できる台数は増えますので、渋滞を短くすることに貢献できるのです。

 

もちろん、ちょっと車間距離をつめれば後続車や対向車など、他の車が曲がりやすくなるなんてときは、つめてあげてくださいね。

そういった融通をきかせられるのも、元々、車間距離を広くとっているからです。

救急車などが後ろから迫ってきたときも同じです。

車間距離をギュウギュウにつめていたら、車を左に寄せにくくなってしまい、道を譲ることができません。

つまり極端な話、車間距離ひとつが救急車に乗っている人の生死を左右してしまう可能性さえあるのです。

 

 

それでは、発進前の車間距離を広くとると、どうしてスムーズに加速できるのでしょうか?

 

別の例で考えてみましょう。

 

小学校でやりましたね、徒競走。

よーい、ドンで走り出す。

ここでは50m走ということにしましょう。

 

50m走のタイムが全く同じ二人の選手で実験です。

 

ひとりはスタートラインにつま先を合わせて止まり「よーい」で構えます。

ひとりは数メートル後ろに準備し「よーい」の掛け声で軽く助走を始めます。

「どん」と同時にスタートラインを飛び出した二人。

先にゴールするのはどちらでしょう?

 

そう、助走をつけた方ですね。

 

それと同じです。

スムーズに発進し加速するためには助走をつければいいのです。

そのために1秒早くブレーキペダルから足をはなすのです。

そして、1秒早くブレーキペダルから足をはなすために車間距離を広めにとっておくのです。

 

 

わたしやってます!

という人のために少し上級編を説明しておきます。

 

その方法は、ペダルから足をはなすよりさらに1秒前にブレーキを半分ゆるめておくことです。

 

教習所では、クリープ現象で車が勝手に動き出さないように、停止中はしっかりブレーキを踏んでおくこと、と教わりましたね。

しかし信号が青になるまで全力で踏み続けていなければいけないわけではありません。

 

 

話は変わりますが、あなたは一眼レフカメラやコンパクトデジカメで写真を上手に取ろうとするときシャッターボタンをどのように押しますか?

いきなり強くは押さないのではないですか?

ピントを合わせるために、まず半分くらい押して、ピントが合ったところでシャッターを押し切る。

 

ブレーキは、その反対です。

そろそろかな?と思ったら強く踏んでいるブレーキを半分くらいゆるめて、車が動き出しそうになるところで止めて準備をする。

そうすれば、その後、短いストロークでスタートすることができるので、前の車とほぼ同時に動き出すことができます。

 

このように遅れなく発進できれば、焦ってアクセルを強く踏み込むこともなくなります。

 

また、青信号で通過できる台数を増やすことにも貢献します。

なぜなら、前の車と同時に動き出すということは、車列の台数が1台少ない状態とも言うことができるからです。

つまり、後続車の動き出すタイミングを考えたときに、後続車がそれぞれ1台分早いタイミングで動き出せるということです。

 

これで後ろからクラクションを鳴らされる心配や、焦ってアクセルを強く踏む心配がなくなるので、スムーズに発進、加速ができ、心にゆとりができますね。

 

逆に車間距離をあけず前の車にピタッとくっついていたら、前の車が急に止ってぶつかることを警戒するので、前の車と同時に動き出すなんてできなくなりますよね。

 

 

普段、前の車が動き出してからブレーキペダルをはなしていた人は、前の車が動き出す1秒前にはなすようにしてみてください。

 

そのためには、交差道路の信号や自分の側の信号だけではなく、2台前の車の動きをよく見ておく必要があります。

直前の車が普通の乗用車であれば、その車のガラス越しに2台前の車が見えるはずです。

この先読みも心のゆとりにつながりますね。

 

 

前半で話した「私の車はブレーキランプがついたまま動き出す」というのは、ブレーキを半分ゆるめた後も一気にはなさず、クリープ現象での加速を微調節しているためです。

ここまで、できれば同乗者もいつ動き出したか気づかないくらいスムーズな発進ができるようになります。

 

 

ぜひ試してみてください。

 

 

今回は、いつもより1秒早くブレーキペダルから足をはなしてみましょう!をお伝えしました。

 

発進した後はアクセルペダルを踏んで加速していくわけですが、それはまた次回お伝えします。

お楽しみに。

 

 

 

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

 

 

 

 

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