今回は梅雨の時期に特に気をつけることで、大きなメリットを得られるエコドライブのテクニックを2つお伝えします。
そして、いま覚えたテクニックを梅雨が明けてからも継続することで燃費を大きく改善することができます!
ぜひ実践してみてください!
今年も梅雨の季節がやってきました。
例年であれば7月21日ころまで梅雨が続きます。
一昨年は6月下旬に梅雨が明けてしまい、昨年発表された「地球温暖化していなければ起きなかった(*気象研究所・国立環境研究所・東京大学)」というあの記録的な猛暑の7月がやってきました。
そんな地球温暖化の緩和策のひとつとしても有効なエコドライブですが、同時に交通事故を減らす効果もあるんです。
特に梅雨の時期は、路面がぬれていることが多いので、乾燥している路面に比べて停止するまでに必要な距離が長くなります。
さらにタイヤがすり減っている場合は、路面が乾いていてタイヤの状態が良い場合に比べて2倍程度の停止距離が必要になることもあります。
スリップもしやすく、側壁に衝突するといった事故も起きます。
NPO法人日本スマートドライバー機構によると、雨の日は晴天時に比べ、交通事故のリスクが約4倍に増えるそうです。(平成30年度首都高速道路株式会社調べ)
そこで、ひとつめのテクニック。
【車間距離にゆとりを持って(加速・減速の少ない運転)】
皆さんは道路を走行中、前との車間距離をどのくらいあけていますか?
・なんとなく感覚であけている人
・距離を目算で計っている人
・追突しない程度にギリギリ詰めている人
・時間を計っている人
色々な方法があると思います。
交通事故全体の約半分は追突事故です。
雨によって停止するまでに必要な距離が長くなるということは、この追突事故も起きやすくなるということです。
一般的には、速度マイナス15(例えば40km/hで走っていれば40から15を引いて25m)とか、速度の自乗÷100(例えば40km/hであれば、40×40÷100で16m)と言ったりします。
しかし、速度が変動する交通の中で常に距離を計算し続けるのは至難の業です。
停止しているときでさえ、10m、20mという距離を目算で計るのは大変です。
そこでエコドライブ研究所がおすすめする方法が「時間で計る」というものです。
測り方は簡単。
前の車が何かしらの目標物(例えば横断歩道)を通過したところから時間を測ります。
最低でも2秒。できれば3~3.5秒くらい空いていると安心です。
測り方は「イチ、ニ、サン」ではなく「ゼロ、イチ、ゼロ、ニ、ゼロ、サン」と数えてみてください。
ちょうど良い時間が測れると思います。
埼玉県では「0102運動」という名称のキャンペーンを2007年から実施しています。
しかし、まだまだ十分な車間時間をとれている運転者は少ないように感じます。
あなたは何秒の車間時間をとれていますか?
この機会にぜひ測ってみましょう!
ふたつめのテクニック。
【減速時は早めにアクセルを離そう】
以前「きょうのワンポイント」でもお伝えした内容の雨バージョンです。
ブレーキを強くかけるとスリップしやすくなります。
また減速が急になるため、後続車から追突されやすくなります。
ですので、ブレーキはなるべく弱く使う方が安全です。
そのためには、ブレーキをあまり使わなくても十分に減速できるように早めにアクセルから足をはなす必要があります。
そして、そのタイミングをより早く察知するためには、交通状況の先読みが重要になるわけです。
ブレーキを使うと燃費が悪くなるという話を耳にしますが、ブレーキを使うこと自体で燃費が悪くなることはありません。
しかし、ブレーキは極力使わない運転が理想です。
なぜなら、ブレーキが必要になるということは、その前段階で無駄に長い時間アクセルを踏んでいたということになるからです。
つまり、アクセルを長い時間踏んでいるということは、その時点で燃料を余分に消費してしまっていることになるというわけです。
また、アクセルから足をはなしてエンジンブレーキが利いているときというのは「燃料カットまたはフューエルカット」と呼ばれる状態になります。
これは、エンジンへの燃料の供給がストップした状態ですので、この惰性だけで進む時間を長くとることで燃費を向上させることができるのです。
いつもより、たった1秒でも良いので、交通状況の先を読み、早めにアクセルをはなしてみましょう。
また、はなした右足はブレーキの上に構えておいたり、ブレーキランプが点灯する程度に軽く踏んだりしておくと、より安全な減速、停止ができるようになりますので、試してみてください。
おまけに。
雨が上がり、路面が乾き始めたら、乾いたところを走るようにしましょう。
ぬれた路面よりブレーキが利きやすくて安全というのもありますが、乾いた路面の方が燃費も良くなります。
なぜなら、ぬれた路面には水の粘性抵抗が働いてタイヤが転がりにくくなるからです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!